農業においてのストレスを軽減する事こそが「スマート農業」の本質。そういった面においてこの「アグリノート」はその本質を体現化しています。
今までの記憶や紙ベースにおける思い違いや伝達ミスなどを軽減。新たな見える化の農業の誕生となりました。
今回はスマート農業の最先端を行く『アグリノート』をご紹介します。
写真引用元:https://www.agri-note.jp/
この記事の目次です!
ミスの元に繋がっていた記憶と紙での管理による営農
農業を営むにあたって最も重要なのが日々の記録。作付から農薬散布、収穫や出荷など農業の一連の流れを滞りなく行う事が重要です。
しかし既存の農家の方は今まで行ってきた経験のみで行うことも。人間の記憶は時に思い込みで判断することがあるのでいくら経験が豊富でも危険な場合もあります。さらに紙での管理となると膨大の資料を逐一チェックする必要も出てくる為、多くの時間を費やす結果に。
多くの場合、記録の見落としによる作業漏れや間違いといったケアレスミスにつながっていきます。特に多くの農場を管理している農家や多品目の栽培を手掛ける農家の場合はこういったシーンに直面する機会も多く困窮することも。
そういった農家の声を結集して作られたツールこそが「アグリノート」です。
農家の声によって誕生した「アグリノート」
農家の「困った」を解決するためウォーターセル株式会社が運営する農業支援システム「アグリノート」。
「煩雑な圃場の管理に困っている農家さんがいる」という情報を聞いたウォーターセル株式会社社長が開発します。
特に「広範囲にわたって点在する圃場を管理しているので、台帳での管理には無理を感じていた」という声が多かったことから「マップベースで圃場を管理するシステム」に着手し2012年3月にサービスが公開。そこから改良を重ねて現在の形態に進化していったのです。
アグリノートのポイントを紹介!
アグリノートは大きく分けて「設定」、「記録」、「記録の閲覧」の3ステップに分かれています。
アカウントを作成し、作物を栽培する農場などマップ上で管理したい場所を登録し作付、作業項目、農薬、肥料、といった記録したい項目を登録。その後、農薬の散布や草刈といった「作業記録」に生育状態を記録する「生育記録」や「収穫記録」、「出荷記録」を入力していきます。
保存された各種の記録は地図やカレンダーや作業ごとで集計されいつでも閲覧できる状態。PCだけでなくスマートフォンアプリにも連動しているため幅広い情報をいつでもだれでも記録、閲覧できる画期的なサービスです。
コストパフォーマンスが高い「アグリノート」
アグリノートの画期的な部分は有料版のコストパフォーマンスにもあります。
サービス開始時は1アカウント年間6,000円(税別)で運用できます。
しかし農業は1人で行う事はほとんどなく多くの場合は家族や従業員といった複数人で行なっています。その場合、1アカウントでの運用では結局1人による記録をとなり作業の軽減にはつながらない事も。
そこで2020年2月1日より、新料金プランの適用がスタートし1組織6,000円(税別)プランに変更されます。アカウント数は無制限のため、1つの農業に携わる全員がアカウントを所有しても、年間の金額は一律6,000円(税別)。その結果、別の農場などで作業した人や別作業をした人の動きを全員で把握する事が出来、作業の効率化と状況把握の簡略化に成功したのです。
引用元:https://agrijournal.jp/renewableenergy/50033/
農業の未来を変えた「アグリノート」
アグリノートを実際に使った農家の方は「農場の状況を可視化できるようになった」や「資材類の使用状況がわかり、コストダウンが図れた」といった作業効率化を絶賛。さらには「作業指示がしやすくなった」といった正確なコミュニケーションを図るツールとしても活躍しています。
「アグリノート」は、「農作業の見える化」を通して作業の効率性や正確性の向上に大きく貢献するものです!
そして未来の農業にとっては無くてはならない存在となっていくことでしょう。